日本語の読み方を習ったことがない子どもたち
英語主任:岩崎 裕子
新井紀子さんの著書「AI vs 教科書が読めない子どもたち」で、実はどれだけ多くの子どもたちが実は日本語ー教科書を読めないかが明らかになり、大きな話題になりました。
長年、LEADの国語の授業は、日本語という言語を対象化してロジカルに読む訓練です。
まず主語と述語はどれなのか、文の修飾はどこにかかるのか。ほとんど外国語のように、多くの生徒は日本語のルールをよく理解していません。トップクラスの進学校にいく一部の生徒以外は。
(奈良は教育費にかける費用の割合は全国1位、センター平均も全国2位。大阪から越してきた人は、公立でもその学力差に愕然とする程なので、日本人全体からすると学力の高い層ですが。)
実際、高校生を指導していても、社会の教科書を読める人は非常に少なく(情報盛りだくさんですし)、化学や生物も教科書の理解から入りますが、数学の設問ですら、問題文の日本語がわからなくて解けない生徒が多くいます。
母語が読めない、ということは、一つは語彙力不足、そして日本語の文章を読んだことがないことが影響します。彼らにとっての日本語とは友人との会話をさし、日本語における「書き言葉」と「話し言葉」の違いを教えられたことすらありません。
これらは「自然に身につくもの」とされ、ほとんど自己責任の世界だったからです。
現在の教育では、論理的に日本語を読み解くトレーニングがあまりなされていないようです。
そして自分は文章を読める、とかなりの人が思っていますが、『文字が読める』と『文としての意味がわかる』の間の違いを知らないのが実情です。。
文章を正確に読むトレーニング、まずそこからAI時代を生き抜く確かな学力、知性の土台を作ります。
伸びにくいと信じられている国語ですが、LEADでは、だいたい3ヶ月くらいするとたいていはっきりした伸びが出てきます。
今年5月模試 →8月模試の伸び(例)
Aくん77% → 83%
Bくん36% →56 %
Cさん 51% →64%