2023年春:中高生のマニラ留学が再開しました!

2014年、9年前から、マニラの大学と提携し、始めたフィリピン留学。

当初は、まだ街が作られて始めたときで、モールも小さく、あちこちで工事が行われていました。
そして、2023年、世界は大きく変わっていました。

関西空港はまだ閑散としていましたが、東南アジアは活気が戻りつつあります。昨年のフィリピンのGDPは7.8%位の増加だそうです。

大学付近のコンドミニアム

日本人で海外に行く人は、他の先進国と比べるとまだずっと少ない印象です。多くの人にとって海外はまだまだ遠い。 その中で、親元を離れて2,3週間海外生活は、とてもチャレンジングだったに違いありません。

生涯、違う言語で話す機会を持つ人も実は限られているでしょう。
もっと多くの人が自分の成長のために参加できるようになると、日本も変わることと思います。

参加した人には、振り返りのために、また、留学に関心のある人には、今後の参考のために、3月エンデランカレッジ留学の報告と振り返りををまとめてみました。

ご一読いただければ幸いです。

みっちりマンツーマンのパーソナルレッスン

留学の一日 を振り返ると

【 授業の様子

9:00〜12:00
グループレッスン:外国人先生の弾丸トークに目を白黒。 いちいち頭の中で翻訳するのに疲れた😂

13:00〜18:30
マンツーマンレッスン :先生は2時間おきに交代、とにかく意思疎通!    
学校英語が意外と通じる! 意外とわかる!を初めて実感😂

19:00〜20:00
大学前モールのレストランで夕食:モールが大きすぎて、レストランが多すぎて時々迷う。

20:00〜 22:00
スタバで勉強など。カフェの勉強は意外とやる気が出る。しかも、時間制限がなく、何時間でも勉強できるのがいい。しかも、外で勉強していると誰か他の人と話す機会も生まれます。

22:00 寮の門限

22:00過ぎには寮の責任者が各部屋見回りにくるので、大急ぎで戻ります!😆 そして各部屋にいるという証拠写真(笑)が届きます。

『一貫性の法則』

人間は無意識に一貫した行動を取ろうとします。

自分で決めて行動しない、と言うことは常に誰かに従った行動をとっているのでしょう。生活習慣の一部である学習も、残念ながら、人任せであり、自分ごとになっていない可能性が大きいのです。

現地に行って最も大きな問題は、英語力の問題ではありませんでした。


生活習慣の問題、自分で決めて実行する、という基本の行動ができていない、ということ。自己管理自立できていないことは様々な問題を引き起こします。

まず、初日。全員遅刻💦
家では、朝は起こしてもらう人がほとんどのようです。

◎時間の管理ー朝起きる時間、宿題をする時間、就寝の時間を習慣化するのにもっとも手こずる。

◎お金の管理ーお金を先に使いすぎた人や、節約しすぎて質素な食事中心になってしまった人。日本でお金のことを考えたことがあまりない😅

◎モノの管理ー洗濯ものを出したり(クリーニングサービスあり)、寮のキーカードやスマホの保管で問題多発。

◎学習の管理ーリスニングとスピーキングは鍛えるけれど、学校英語と結びつくまでには時間がかかる。やはり、自分でも学習しないと、ある程度以上は伸びないのです。勉強の習慣を持たない人は勉強の習慣をつけるために留学、の決意が必要なくらいだと実感。

【参加者感想】

*「全部今まではやってもらっていたことが、ここでは自分で行動しないと何も動かないとわかった。両替も洗濯も食事も」  

*「朝、家では親に起こしてもらっているが、自分で起きないと授業に遅れるため、自分で起きれるようになった」

*「自分でその日に何を勉強するかを考えて勉強していたので、勉強が楽しかった」

ベニスモールで、毎日、食事やカフェ勉強

異文化にふれ、視野を広げる

コロナ以前、マニラ、シンガポール、香港は英語圏に属し、相互に自由に行き来し、海を挟んでまるで一つの経済圏でした(香港は今状況が変わりつつありますが)。

同じ島国でも、フィリピンと違い、日本は海の向こうの国々と繋がることがいまだに難しい国です。

日本に住んでいても、常に世界に向かう柔軟性とグローバル感覚がスポーツや音楽のプロの世界では当たり前になっています。

高度経済成長するフィリピン・BGC(ボニファシオ・グローバルシティ)に、エンデランカレッジは隣接。

【参加者感想】

*「陽気で明るい人が多くて、あまり怒らない。道を歩いていたらよくHelloと挨拶してくれる」

*「思っていることを率直に話し、あまり怒らない。自分もこの二つのことに気をつけたい」

*「ちょっと気持ちが沈んでいても、フィリピン人の明るさに励まされる」

*「緑や花がたくさんあり癒される。夜もライトアップされて街並みがすごくきれいだと思った」

フィリピン料理を味わいました

多様な世界で過ごす

学校は社会との接点ですが、日本では同学年で、環境も似通って育った子たちが集まります。

ここではまず、参加者年齢にばらつきがあります。中学生も高校生も混じっています。時期によっては大学生も混じります。 年齢も部活も趣味も場合によっては国籍もバラバラ。

お互いの関係の中から、意外な自分のキャラを発見したりします。

【参加者感想】

*「自由を感じる。自分で決めたことは、やること自体が楽しい」

*「日本にいると人の目がコワイ。ここでは平気。発表も緊張しない」

*「活気がある。パーティがよく開かれていて、日本では経験したことがないことだった」

*「新しい人と会話できるのが楽しい」

親の目があると、親の求める‘こども像’に自然に自分を当てはめようとするようですが、そのコントロール下から離れると、本来の生き生きした個性が顔を出します。

修了式で、ギターの弾き語りにチャレンジ

チャンスを活かせる人になる

旅行でも人との出会いは体験できますが、親しくなることはありません。長い期間になると、そういう海外生活を自分の一部に取り込んでいくことを体験し始めます。生きる上での柔軟性です。

10代なりの海外ネットワークの構築が始まります。

相手を理解しようとすると、相手と対等に接することができるようにならなければなりません。海外ネットワークを作るには、少し背伸びして、自分の視座を高めていかなければなりません。

【参加者感想】

*「大学の授業がおもしろい。もっと先生たちとコミュニケーションを取れるようになりたい」

*「自分らしい1日の過ごし方ができてきて、楽しくなった」

*「朝学校に行く時の道が、海外を感じれていい」

*「自分で勉強したいなと思った時に、勉強できる環境が整っている」

* 「英語で話すことに負担を感じなくなってきた」

*「自分と違う人を理解しようと思うようになった」

*「日本では当たり前だったいろいろなことが当たり前ではないことに気づいた」

留学は、親元を離れて好き放題することではありません。
みんな条件は同じ。

前向きにがんばっている人がいる一方、中には、常に不平、不満、不安、不足を言っている人も。
前者の人は、幸せを引き寄せていますが、後者の人は、 自分を不幸に導く習慣をつくっています。
どんな時もチャンスを活かせるような人になることが問われます。

子どもから大人への過渡期

日本財団が2019年に実施した「国や社会に対する意識」調査で、経済団体トップも愕然とする結果が出ました。

17〜19歳へ「自分は大人だと思うか」という質問に、中国はイエスが9割、英、米、インドなどは8割。それに対し、日本はたったの3割でした!

子どもとは、自分のことに責任を取らず、全て人任せにする人です。 あえて、いうと年齢は関係ない。

自分で責任を取ること(自立)の第一歩は朝自分で起きる、と言う簡単なことからでしたが、
もちろん、朝起こしてもらえないことに文句を言う人は、一人もいませんでした。

以下、保護者の皆様からいただいた感想の一部です。

*「フィリピンでの生活を通して、視野が広くなり、こうでなければならない!という思い込みがなくなってきました。より俯瞰的に自分について考え感じることが出来るようになったと思います。」

*「3週間も親元を離れていたせいか、空港で再会した時はなぜか敬語で話していました。少し親のありがたみを感じてくれているのかなと思いました。お腹が空いたら自分でコンロの前に立ちフライパンに火をつけて目玉焼きを作っていました。自分で考えて行動することが少しずつ見られます。」

*「帰国してから学校の宿題をしているのですが、英語の問題をよく解いています。他の教科より得意になっているようです。 」

*「家でも自分から話すようになってきました。」

*「ネイティブの先生と毎日接する事によって耳が慣れて、話すことはそれほどできないですが、話してる内容は分かるようになったみたいです。 」

*「親元を離れて自分で考えて行動する事が少しはできたと思います。もっともっとこうした機会を与えたいと思います。親として過保護過ぎなところを反省し、何があっても折れない心を持てるように。」

学力と成長の相関関係

3週間の留学で日本では決して体験しないことを体験しました。しかし、完成ではなく、ほんの始まりにすぎません。

元サッカー日本代表岡田武史監督の挑戦にみる、『次に来る社会』

元サッカーの日本代表監督岡田武史さんの学校開設(FC今治高等学校里山校開校)が話題になっています。会長を務めるJ3FC今治は、J1でも難しい収支の黒字を、J3でありながら可能にしています。

その収益源の一つが『岡田メソッド』という本の販売で、中国のチームともコンサルタント契約、年間1億 7000万の収益を得ているそうですが、学校の運営にも乗り出そうということです。

岡田さんいわく、

「ロールモデルがない、今までが通用しない大変な時代がやってくる。

教育は社会に出るための準備なので、社会が変わるんだから、教育も変わるべきだ」

そして、「自由なところから自由は生まれず、しっかりたたたき込んだベースがあって初めて自由なプレーができる」と

勉強もスポーツと、ほとんど同じ。このベース(原則、基礎学力)の部分はどの領域でも、最も大変で、退屈で、根気がいる部分です。

それに対して留学は学びの体験の場であり、実践の場です。

初心者がいきなり試合に出るような感覚もあるかもしれません。少し早く海外デビューしすぎたかなと感じるかもしれません😆

しかし、見ていた方がいいのです。試合の雰囲気とその試合に出ようと思ったらどんな力が求められるのか、を。

ベース部分を、磨いて、磨いて、自律・自立できる力を養い、世界を見る。

どんな社会が来るか、誰にもわかりませんが、ある程度の予想はつきます。これから、ますます教育現場は試行錯誤の連続となるかもしれません。

何らかのベースがなければどこにも通用しない、または選択肢が少なくなることは明らかです。


今後の留学企画

中高生・自立と英語のための夏の留学:予定検討中


〜英語留学のこれまでのご案内はこちら


予備校との違いやパーソナル指導について
お気軽にご質問ください

0743-73-9498

受付時間15:30~21:40(月~土)