英語担当:熱田 毅

前回の振り返り
前回では、如何に主語が大切であるかについて見ました。
そして、日本語つけていく際には必ず主語の後には「○○が」、あるいは、「○○は」をつけて頂くようにと書かせていただきました。
次に何が来るかも英語では決まっています。
主語の次は、動詞
それは、動詞です。これも、決まっているのです。
日本語と比べてかなり早めに動詞が登場するところは、本当に初めて英語に触れる生徒さんにとっては、馴染みにくいところもあるかもしれません。
しかしながら、小学校の時の国語の授業で主語と述語を探すような問題を学校で解いたことだと思いますが、英語では、その必要はありません。
日本語における述語とは、ざっくり言うと、英語の動詞のことを指し示すからです。
ここで一応、「動詞」の定義、あるいは、動詞がどれかを決める簡単なルールを書かせてもらいます。
英語で取り扱う動詞は、大体、日本語にすると、「遊ぶ(Asobu)おそらく、「走る(hashiru)」、「来る(kuru)」のように、最後の音が「う(u)」で終わります。
これが、ものすごく単純な動詞の見分け方です。
今のところ、わたしは、そこまでこの判別方法で困ったことがないので、多分大丈夫だと思います。
(*「丸投げかよ…」と思われるかもしれませんが、その判別方法について詳しく知りたい方は、周りの国語科の先生に尋ねてみて下さい!)
動詞の次は?
もう一度、再度強調しておきますが、「英語では、主語がはじめに来て、次に動詞が来るのです」
だから、日本語の難解な文を読むときのように「誰が、何をしたのか?」と必死に探さずともすぐに分かるのです。
主語が来て動詞が来るからです。
なんと英語は楽な言語的な構造をもっているのかと、教会の仕事などで、日本語で文を書いたり、要約を作ったりする際に感じます。
そして、その動詞の次に来るのが、何なのかということなります。
次がややこしい! あぁ.....
これについては、おそらく、何年か英語を学んできた方であればお気づきだと思いますが、5文型のことに触れるのかなと思われているだろうと、察します。
ただ、この5文型というのが、中学生の生徒さんを見ていて思うのですが、中々とっつきにくい考え方の1つだと思います。
一度、周りのネイティブスピーカーや第二外国語として英語を学んできた先生や友人に、「5文型のCとOってどう区別するの?」と聞いてみて下さい。
おそらく、「何のこと?」と逆に尋ねられると思います。
実際、教会の仕事で携わるネイティブスピーカーや第二言語として英語を勉強されてきた方々に聞いても頭に「?」マークが浮かびます。
一番身近な(半分)ネイティブスピーカーのわたしの奥さんに尋ねても全くです。

5文型の歴史
それは簡単に言いますと、英語を1つの学問として捉えた「英語学」における分類方法だからです。
身近な例ですと、生物学上では、海の生物で外見は似ているにもかかわらず「サメ」は魚類で、「イルカ」は哺乳類だというような、分類だと思っていただければ構いません。
あくまでも最初は、そのような英文を分類するために導入された考え方です。
実のところ、5文型の分類方法は、以前に書かせていただいた自分の母校である東京外国語大学出身の細江逸記(ほそえいっき)という方が、1917年に出版した「英文法汎論」という中々抵抗感のある文法についてまとめられた書物によります。
実際には、その中の「文の成立の根本形式」に5文型のルーツはたどることができるのですが、現在では、イギリスのC・T・Onionsの1903年に刊行された主著によると考えられます。
(*Onionsは、たまねぎの複数形でもあり、如何にも適当につけたっぽい偽名に思われるかもしれませんが、嘘の情報では決してありません。)
おそらく細江さんは、このオニオンズ氏の主著を読み込み、自身の解釈を含め、日本に紹介したのだと思います。
ただ、ここで、先に5文型でつらい目に遭った方に、その怒りの矛先を細江さんに向けないでください。
先輩贔屓というわけではありませんが、1つ書かせていただきたいことがあります。
それは、日本が、当時近代化のために西欧列強の国々の知識や技術が生き残るために必要だったということです。
だから、英語を読み解くことができるようになることは、国の未来に直結していたということです。
それゆえ、細江さんは、決して嫌がらせではなく、より効率的に英語を読み解くためにと思い、この5文型という考え方を導入したのだと思っています。
確かに、既に英語学の中では、古い考え方だとして取り扱われることはめったにありませんが、導入からほぼ100年経っても、高校までの英語の基本として日本では用いられていることを考慮すると、非常に影響力のある考え方だと思います。
そして、分かり易い捉え方だとして、多くの方々に受け入れられてきたのも事実だと思います。
自分は、あんまり・・・
しかし、実のところ、大先輩が導入してくれた英語の構造分析の方法ですが、あんまりCを深く考えてきませんでした。
多分テキトーに授業を聞いていたのだと思います。
動詞の次は?
それはともかくとして、動詞の後に来るのは、何でしょうか?
答えは、今までと比べてややこしくなります。
なぜならば、後ろがない場合などがあるからです。
また、動詞の後ろに来る単語によっても変わってくるのです。

前置詞
ここで、やはり、「前置詞」というものに触れる必要がどうしても出てきます。
「うわ、また、出た出た文法の専門用語かよ」と思われる方もいると思います。
実際、その通り、ガチガチの専門用語です。
日常会話で、「前置詞ってかわいいよね」みたいなことを聞く機会はないと思います。
ただ、その用語を別に覚える必要は今のところないです。
ただ、細江氏のような文法学者が、性質などが似ているので、グループ名をつけておくと分かり易いということで、そういう言葉を作ったのです。あくまでも親切心からです。
それはともかくとして、代表的なのは、at, by, for, from, in, of, on, toなどの、小さい奴らです。
確かに小さいので、影が薄いように見えますが、それぞれ非常に大事なので、絶対に適当に扱わないであげてください。
こう聞くとどうでしょう?
「大学の勉強」、「大学で勉強」、「大学について勉強」、「大学を勉強」、「大学へ勉強」
いくつかは日本語的におかしく思えますが、大体ニュアンスはつかめると思います。
これら5つを読んでみて、「大体言いたいことは一緒だな!」と、うむうむと頭を上下に振っておられる方が居るでしょうか?
(*居ないことを前提に書いていますので、もし同じだと思われるのであれば、すぐに国語科の先生への相談をお勧めします。)
かなりそれぞれ違うのでは、ないでしょうか?
「大学の勉強」というと、解釈には何通りかあると思いますが、「大学での勉強」というニュアンスに自分は解釈してしまいます。
それゆえ、専門用語のオンパレードの「0」が一つ多い愉快な値札が付いた本を片手に90分の講義を思い浮かべます。
一方、「大学で勉強」というと、場所が強調されるように感じます。
だから、バイトもしていた大学の付属図書館で専門書を調べて今のようにノートパソコンに向かってレポートを打つ姿を思い浮かべます。
要するに、ただの一語ですが、かなり違ったイメージを持たせるのです。
もし、これらをごちゃ混ぜに解釈したりすれば、当然、その文で言わんとしていることを理解できていないことになります。
このことが、先に挙げたat, by, for, from, in, of, on, to、つまり、前置詞にも言えるということです。
そして英語の前置詞と日本語は、ある程度まで、1:1で対応が可能となります。
それゆえ、まず、動詞の次を考える前に、基本的な前置詞の訳だけを覚えて頂ければと思います。
at ~で by ~によって、for ~のため from ~から in ~の中 of ~の on ~の上 to ~へ
次に、動詞の次は何が来るかを見ていきたいと思います。
主語の次に、目的語
(今回は、ここまでにしておきます。お読みいただき、ありがとうございました。)
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