数学科主任:岸谷
「数学の成績を伸ばすにはどうすれば良いのか?」
上記のテーマについて、前回は数学における論理力についてお話ししました。
今回は数学におけるもう一つの柱、計算力を伸ばすコツについてお話しします。
まず、『計算力』と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
正確に計算できる力、素早く計算できる力、、、どちらも正しい答えです。
しかし、もっと大事な力があります。それは『見直し力』です。
見直しがいかに重要か、確率を用いて計算で示してみましょう。
どんな計算問題も95%で正解できる人がいます。結構、高い確率で正解できるイメージがありますね。
この人が10問の計算問題を解いて、見直しを全くしない場合、全問正解できる確率はどれくらいでしょうか。
0.95の10乗ですから、95%よりは下がることは予想できますね。
答えはなんと、、、60%!
40%で1問以上、間違うということでもあります。
(ちなみに、正解率90%だと、全問正解はわずか35%、1問以上間違う確率は65%になってしまいます。)
ここで、見直しをするとどうなるのか。
見直しをすることで修正できる確率を元の正答率と同じくらいまで高めておけば、間違えた問題についても95%正解できるはずなので、全問正解の確率は95%にかなり近くできます。
一度の計算で正解率100%にするのは、とても難しいことです。(体感的に明らかかと思います。したがって、そこそこの正解率で見直しをして正答率100%に近づける方が、遥かに実践的で大事な力になりますね。
「計算をしたら、必ず見直しをする」
これを心がけるだけで、数学の成績をもう一段階アップできるのではないでしょうか。