韓国歴史探求ツアーから届いた言葉:「歴史を知ることは、今をどう生きるかを考えることだ」

昨夏、LEADは「戦後80周年スペシャル企画」として韓国歴史探求ツアーを実施しました。

あれから数ヶ月。ツアーに参加した中学生のM.Hさんが、作文を書いてくれました。そして別の参加者のお母さん・Y.Kさん(韓国出身)が、その作文を読んだ感想を綴ってくれました。

さらに今年の3月1日、韓国では3・1独立運動107周年の記念式典が開かれ、李在明大統領が演説しました。そのスピーチには、私たちが実際に訪れた場所や人の名前がいくつも登場していました。

三つの言葉が、時を越えて響き合っています。


↑ 西大門刑務所歴史館

M.Hさんは昨夏のツアーで、西大門刑務所歴史館、安重根義士記念館、植民地時代の資料館などを訪れました。帰国後に書いた作文のタイトルは「戦争と平和、人権を考えて」。

日本の教科書にはあまり詳しく載っていない歴史の現場に立ち、M.Hさんは何を感じ、何を考えたのか。本人・保護者の許諾を得て、自筆の作文をそのまま掲載します。

(M.Hさん・保護者の許諾を得てイニシャル表記で掲載)

「今年の夏、私は歴史探求ツアーに参加し、韓国を訪れました。日本のテレビではどういうことかはほとんど報じられていない、植民地時代に韓国で何が起きたのかを、自分の目と足で確かめるために。」

作文の中でM.Hさんが最後にたどり着いたのは、「記憶すること」の意味でした。

歴史を学ぶことは、今の自分の生き方を考えることにつながる。過去の事実を知ることで、今の平和がいかに尊いものかを理解できる。そして一人ひとりが、平和を守る市民として生きることが大切だと思いました。
——M.Hさんの作文より(要旨)

中学生がここまで深く考え、自分の言葉で書いた。読むたびに胸が熱くなります。


↑ 堤岩里 3・1運動殉国23位之墓:教会に閉じ込められた23人が犠牲に

同じツアーに参加されていた中学生のお母さんY.Kさん(韓国出身)が、M.Hさんの作文を読んだ感想を送ってくださいました。

以下に抜粋して引用させていただきます。

光復80周年を迎え、盛大な行事が数多く行われましたが、実際には韓国の人々でさえ当時の記録への関心が薄れつつあるのが現状です。M.Hさんが指摘しているように、植民地支配に関する日本側と韓国側の認識の間に大きな隔たりがあるのもまた事実です。

M.Hさんの文章の中で最も印象的だったのは、「記憶すること」の意味を自分の言葉でしっかりと伝えている点です。忘れられるということは、結局は「なかったこと」にされてしまうことであり、記録するという行為は加害に対する抵抗であると言えるでしょう。

もしかすると、歴史に対する態度は韓国と日本という国家単位で分かれるのではなく、歴史を理解し記憶しようとする人々と、歴史を消し去り歪めようとする人々に分かれるのかもしれません。

M.Hさんの文章にあるように、韓国人でさえ訪れない古い遺跡を日本人が訪れたとき、それを温かく迎えた韓国の人々の姿は、そのことをよく示していると思います。

現在の平和が決して当然のものではなく、私たちが今立っているこの場所の下には戦争による暴力と数多くの犠牲が埋もれている——そのように認識するならば、歴史を知ることは現在の生き方を考えることにつながるというM.Hさんの見方は、本当に素晴らしいと思います。

このような貴重な歴史探訪の機会を企画してくださった岩崎先生、そして素晴らしい文章を公開してくれたM.Hさんに、心より感謝の意を表します。

Y.Kさん(ツアー参加者の保護者・韓国出身)/許諾を得てイニシャル表記で掲載


↑ 安重根記念館

今年の3月1日、3・1独立運動107周年の記念式典で、韓国の李在明大統領が3・1節の記念辞を述べました。そのスピーチには、M.Hさんが歩いた場所と名前がいくつも登場していました。

李大統領はこう述べています。

先烈たちは日本の弾圧に対し、国内では実力抗争をもって、海外では武装闘争と外交闘争で立ち向かい、その精神を大韓民国臨時政府の樹立へとつなげました。

「世界大戦の惨禍を経た後でこそ、国際社会は新しい規範を作り、国家間の紛争を調整し、平和を管理してきました。しかし、一世紀が過ぎた今日、世界は再び激変の時期を迎えています。同じ過ちを繰り返さないためには、私たちは過去の歴史から教訓を見つける必要があります。」
——李在明大統領「第107周年3・1節記念辞」(2026年3月1日)

また、独立運動の精神についてはこうも語りました。

「3・1革命は独立宣言であると同時に平和宣言であり、私たちが進むべき平和と共存の未来を提示した羅針盤でした。」
——同上

そして日韓の未来についてはこう述べています。

「厳しい国際情勢に直面している今こそ、韓日両国が現実に対応し、未来を共に切り開いていくべき時だ。」

かつて安重根(アン・ジュングン)義士は『東洋平和論』を通じ、韓中日3か国間の協力が、世界の平和に寄与する道であることを力説しました。
——同上

一人の中学生が現地で感じ、書いた言葉。
一人のお母さんが受け取り、深めた言葉。
そして107年後の大統領が改めて語った言葉。
三つの声はすべて、同じことを指しています。

「歴史を知ることは、今をどう生きるかを考えることだ」


↑ 景福宮・迎秋門:日清戦争前、日本軍はここから突入、王宮を占拠

受験塾がなぜ、歴史探求ツアーをするのか。

LEADは「合格させること」を最大の使命としています。でも同時に、受験が終わった後も自分の頭で考え、社会の中で自律的に生きていける人を育てることを大切にしています。

教室で問題を解く力は大切です。でも、歴史の現場に立って問いを持ち、現在と結びつけて考え、自分の言葉で表現できる力は、どんな時代にも必要とされる力です。

M.Hさんの作文は、その力が歴史探求の学びの中で育まれた、一つの証明です。

今年の夏も、LEAD ではフィリピン英語留学を実施します。
また、歴史探求ツアーや教養ゼミなど、「教室の外に出る学び」も続けていきます。

学びで、未来を切り開く


大学受験パーソナルラボ LEAD


※ M.Hさんの作文・Y.Kさんの感想文は、本人・保護者の許諾を得て、イニシャル表記で掲載しています。
※ 李在明大統領の演説の引用は、The Korea Focus(https://thekoreafocus.com/archives/342)の全訳を参照しています。


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