私立大学の英語入試の特徴と対策について

英語科:熱田 毅

私立大学の英語入試

大学入試では、国公立であれ、私立であれ、理系・文系を問わず、英語の配点が大きくなっています。
特に私立では、入試科目が少ないので、英語の出来具合が合否にかなり影響します。
特に同志社は、英語の配点が大きくなっています。


では、私立大学の英語の入試問題がどのようなものかご存じでしょうか?

実は、基本的には、私立大学の英語の問題は、マーク式の試験となります。

つまり、選択問題となってくるわけです。

自分で考えて書かなければならない記述式の試験と比べれば、大分楽に感じると思います。

しかし、これがマーク試験の気を付けなければならない罠なのです。

正直なところ、過去問をやっていても、記述式に比べて、正確に実力を測ることが難しいのです。

なぜなら、試験問題の中に、答えが載っているため、適当にマークしたとしても、正解になるかもしれません。

あるいは、間違った解釈をしているにもかかわらず、選んだ選択肢がたまたま正解している場合だってありえるのです。

だから、例え、過去問をやっていて60%の得点率があったとしても、額面通りに受け取るべきではありません。

マーク試験対策に必要なこととは?

きちんと設問を解けている、あるいは、問題を解けるだけの実力があるというのが、どういことかを説明するために、以下の例題を挙げたいと思います。

関西大学2016年 一部抜粋

第一に、問題を解くためには、設問の理解が大事です。

そんなの当り前にできるだろうと、考えておられる方もいらっしゃると思いますが、実は、結構、適当に解釈している生徒さんが多いのです。

「ディケンズの旅の良かった点と悪かった点、旅させたこと、でした」となります。

多くの生徒さんの場合、設問の “they”がここでは何を示していくかを明らかにせず、解釈してしまうのです。

実は、この問題を解く際に、結構、この “they”が鍵となってくるのです。

なぜならば、この設問で問われているのは、「旅」が主語で、どういう影響を与えたかがとわれているからです。

それは、本文の中で、「旅」と言い換えることができる単語を見つけることです。

本文の9文目にある、these tours(これらのツアー)というのが、travels(旅)と 言い換えることはできると、考えていいと思います。

「しかし、これらのツアー、彼の人気(大きく)増やし、そして、ますます多くの多様性、彼の作品、運ぶことを助けた」となります。

「これらのツアーを行ったため、彼の人気が上昇した」と解釈することはできます

まず「これら」は、この段落中にある、アメリカツアーで特にと書かれていることから、アメリカなどの国を周るツアーとなります。

次に、彼は、段落の冒頭の人物、ディケンズです。

今回の抜粋箇所からでは分からないのですが、全段落で小説家であることが読み取れます。

A (旅は)ほかの人豊かにしたが、結果、多くの量の無駄にされた富になった。

B (旅は)人々、彼の作品を気づかせたが、旅は(肉体的に)彼つかれさせた

C (旅は)彼ゆっくりの電車に乗せたが、これ、彼の作品の多様性減らした。

正攻法の場合、「B」が正解に一歩近づきます。

「(旅は)人々、彼の作品を気づかせた」という部分が、本文の解釈、「ツアーを行ったため、ディケンズの人気が上昇した」と言い換える可能と思われるからです。

それは、ディケンズが小説家であるからです。

小説家の人気が上昇する、というのは、その小説家の作品が売れる、ことを意味する

そのため、Bの前半部分は言い換え可能と言えます。

「一連の解釈に基づいてBの可能性が高い」と導く「力」を問題を解くための実力だと考えています。

自習、集団授業の限界

この作業を1人で自習しながらできるでしょうか?

あるいは、集団授業でできるでしょうか?
もちろん、できる人もいます。

しかし、独学での準備や集団授業では限界があります。
特に複雑な問題の場合、一人ひとりつかえているところが違うので、詳細な解説や個別の指導が必要になることが多いです。
私自身の経験からも、非効率な方法で時間を浪費することなく、専門の指導を受けた方が効率がいいと考えています。

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