韓国伝統文化公演「歴史の風」のご案内

リード個別指導　岩崎美好

来たる12月21日（金）、韓国伝統文化公演「歴史の風」が、生駒市主催の「市民みんなで創る音楽祭」の一つの企画として、たけまる大ホールで開催されます。

この公演は、ユネスコ人類無形文化遺産に登録された印南順さんの率いる国家無形文化財伝授者の方々の宮廷舞踊の公演、そして韓国国楽グループと生駒山麓太鼓の日韓合同の太鼓友情共演をメインとし、日韓の市民レベルの文化交流を目的としています。

  公演の企画には、リードの卒業生のご両親が関わっていらっしゃり、そのご縁で、リードも本公演に協賛させていただいています。

  生徒の皆さんは、２学期もちょうど終わる頃。日頃は勉強に勤しんでいますが、時には視野を広げるための文化活動もあって良いのではないかと考え、本公演へのご参加を皆さんにお願いしたいと思います。

  受験勉強の大切さとともに、大学に入り、そして社会に出て、グローバルな世界にあって、いかに世界の人たちと良い関係を築いていくかを考える力をもつけていっていただきたいと考えています。

そのためには、与えられた「勉強」だけでなく、様々なチャンスを生かし、「人間とは何なのか」「世界はどうなっているのか」「今自分には何が問われているのか」などをしっかり幅広く考えていく機会をどんどん持つことも重要になってきます。

テストで点数を取れる努力だけでなく、その学力を使って、どう社会に貢献し、どう人々とつながるかは世界がどんどん小さくなる中で、これからの世代には特に重要になってきます。グローバルな世界や社会で自分も他者をも豊かにする大人になっていただきたいと思います。

グローバルも、まずは身近なローカルなところから始まります。

生駒市には、現在、60数カ国出身の1000名を越す外国籍の方が居住しています。古くからの在日コリアンの方々や多様な国籍のニューカマーの方々が日本人の隣で大勢暮らし、グローバルな時代がここ生駒でもすでに日常になってきています。地域の中で多文化の共生を、いかに誰にとっても良い形で作っていくかを考えていく時代です。

そして、今、生駒市は、「日本一住みやすいまち」を目指しています。

それは、たとえば国籍や文化の違いに関わらず、生まれがどこであるかに関わらず、「障害」のあるなしに関わらず、誰でもが安心して住める街としていくというようなことではないでしょうか。

  そうしたことを踏まえ、ここ生駒で、いかに異文化の人たちと互いに敬いあっていい関係のコミュニティを作っていくのか、をしっかり一人ひとりが意識してもらえたら嬉しく思います。

  ところで、日本にとっては、一番身近な隣国・隣人は、歴史的に朝鮮—韓国・コリアンでした。今も在日の外国人の中では、多数派はコリアンの人たちであり、またこの生駒でもそうです。

  朝鮮半島との関係は、古代以来長い歴史の中で、先進文明を日本に伝えてもらい、秀吉の侵略など例外はありましたが、江戸時代まで平和的な友好関係をおおむね続け、また、今日も経済的にもとても深い関係にあります。しかし、近代にあっては、多くの人々を苦しめた日本による植民地支配という不幸な時代がありました。

  歴史をきちんと踏まえ、これから互いに敬いあい、よい関係を作っていくためには、お互いに、実際に顔を合わせ、語り合い、交流していくことが何より大事ではないでしょうか。

  これを、地域の在日コリアンの方々とそして韓国から来られる方々と粘り強く続けていくこと、他人任せにするのではなく自分で民衆同士のつながりを作っていくこと、こんなことを日々生活の中でやっていくことではないかと思います。

  そうした思いから、皆さんに、隣国・韓国の文化をまず知ってもらうチャンスとして、この公演にぜひご参加いただきたいと思います。

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「歴史の風」では、公演のみならず、韓国から招く新進気鋭の舞踊団と国楽楽士ら14名との日帰りホームステイやワークショップを行い、そこで、出演者と市民の交流を深め、互いの存在・文化について知り合うことも企画されています。

 

【ユネスコ人類無形文化遺産　韓国伝統文化公演「歴史の風」】

・12月21日（金）　19時開演　21時終演予定

・生駒市たけまるホール大ホール（生駒駅前徒歩1分）

・大人500円（自由席）、高校生以下無料、

 

【企画運営団体　韓国民団生駒の「歴史の風」の取り組み】

 ・2016年　奈良市東アジア文化都市市民連携事業（ならまちセンター）

 ・2017年　奈良県多文化共生・国際化推進モデル事業（生駒せせらぎホール）

 ・2018年　生駒市市民みんなで創る音楽祭企画（生駒たけまる大ホール）